国内外問わず幅広く処方されているプロペシアですが、AGA治療は保険適用外であるため、費用の負担は決して軽くありません。そんなAGA治療にかかる費用の節約に役立つのがジェネックです。
プロペシアのジェネリックを使った場合にかかる費用は、国産ジェネリックと海外製ジェネリックで大きく異なります。それぞれの費用をプロペシアと比べてみました。
プロペシア | 国産ジェネリック | 海外製ジェネリック | |
---|---|---|---|
28錠あたり | 8,000円~10,000円 | 4,000円~5,500円 | 1,176円~1,260円 |
1錠あたり | 286円~357円 | 196円~268円 | 42~45円 |
上記は薬代だけで比較した表です。病院で薬を処方してもらう場合には、薬代に加えて診察料や検査料などが加算されます。
実際に比較してみると、海外製ジェネリックの価格の安さが際立っていることが分かります。先発薬であるプロペシアや病院処方の国産ジェネリックと比べて、1/5以下の価格となっています。ジェネリックにはプロペシアと同じ有効成分が配合されていますので、効き目や安全性に関して差はありません。
このページでは、ジェネリックについての解説をしています。安価なプロペシアジェネックの紹介もしていますので、購入を検討されている方は是非参考にしてください。
プロペシアジェネリックってなに?
ジェネリック医薬品とは、新薬と同じ有効成分を配合して後から作られた薬のことを指します。新薬として開発されたプロペシアなどの薬が先発医薬品と呼ばれるのに対して、ジェネリックは後発医薬品とも呼ばれます。
プロペシアジェネリックにも、プロペシアの有効成分であるフィナステリドが配合されています。
フィナステリドは、もともと前立腺肥大症の治療薬として開発された成分です。研究の過程でAGAに対する有効性が発見されたことにより、アメリカのメルク社からAGA治療薬プロペシアとして発売されるに至りました。
アメリカでは1997年にFDA(食品医薬品局)によって承認されており、日本では2005年に厚生労働省によって承認されました、現在では世界中でAGA治療薬として処方されています。
そのうえで、安く購入できるというメリットから、ジェネリック医薬品の需要が年々高まっています。
ジェネリック医薬品が安い理由
プロペシアジェネリックの価格の安さに対して、疑問を持つ人もいるかと思います。実際に同じフィナステリドを配合しており、効き目や副作用まで同じなので、不思議に思うのは当然です。
新薬とジェネリックで価格が違う理由には、開発にかかる期間や費用が関わっています。以下は、新薬およびジェネリックの開発にかかる一般的な費用と期間を比較した表です。
新薬 | ジェネリック | |
開発期間 | 9~17年 | 3~4年 |
開発費用 | 数百億 | およそ1億円 |
新薬が開発されるまでには、長年の研究と度重なる試験が繰り返されます。医薬品によって差は大きいですが、開発には大体9~17年程の年月を要するのが一般的であり、その間にかかる費用は数百億にも及びます。
対して、ジェネリックの開発にかかる期間は3~4年程度であるのが一般的です。開発費用も大体1億円程度であり、新薬の1/100以下に収まります。
海外ではジェネリックが「当たり前」です。
保険制度が充実している日本では、患者が負担する医療費は1~3割で済みます。対してアメリカなどの海外には、日本でいう社会保険や国民健康保険がありません。民間の保険会社が販売している健康保険はありますが、加入しているのは一部人のみであり、残りの人は医療費を全額自己負担しなくてはなりません。
上記の理由から、一部の海外の国では、安価なジェネリック医薬品が使われるのが「当たり前」になっています。さらに日本では病院に行かないと購入できない薬の多くが、処方せんなしでドラッグストアなどで購入できます。皆できるだけ病院には行きたくないため、店頭でジェネリック医薬品を購入するのが一般的なのです。
参考: 日本ジェネリック製薬協会 |1. ジェネリック医薬品を知りたい方へ( https://www.jga.gr.jp/general/about/faq01/ )
海外と比べて日本は薬の承認までが遅い
海外では一般的に使われている薬なのに、日本ではなかなか承認されないという「ドラッグ・ラグ」と呼ばれる問題があります。これは日本では海外に比べて、薬が承認されるまでのスピードが遅いことに理由があります。
実際に1999年~2007年の期間中に米国・EU・日本のいずれかにおいて承認された新薬(398薬剤)のうち、米国およびEUでは90%が承認されたのに対して、日本で承認されたのは半数程度であったとされています。
また日本において経口避妊薬である「低用量ピル」が承認されたのは、米国で承認されてから40年後という逸話もあります。
新薬が承認されるのが遅れると、その分だけジェネリックの発売も後ろ倒しになります。
以上の理由から、日本ではジェネリックの発売が海外に比べて遅れている現状があります。
病院で処方される国産プロペシアジェネリック一覧
プロペシア(フィナステリド)は、2005年にAGAに対する適応が日本で承認されており、2015年に特許が切れました。それ以降、日本の製薬会社から様々なジェネリック医薬品が発売されています。
以下は、現在日本で処方されているプロペシアジェネリックの一覧表です。
製造会社 | 販売名 |
---|---|
ファイザー | フィナステリド錠「ファイザー」 |
大興製薬 | フィナステリド錠「クラシエ」 |
沢井製薬 | フィナステリド錠「サワイ」 |
東和薬品 | フィナステリド錠「トーワ」 |
シオノケミカル | フィナステリド錠「SN」 |
辰巳化学 | フィナステリド錠「TCK」 |
武田テバファーマ | フィナステリド錠「武田テバ」 |
富士化学工業 | フィナステリド錠「FCI」 |
リョートーファイン | フィナステリド錠「RTO」 |
小林化工 | フィナステリド錠「SKI」 |
いずれも0.2mgと1mgの2種類の用量でそれぞれ販売されています(成分名の後ろに含有量の記載があります)。
日本のジェネリックは名前の付け方が統一されている
国内産のプロペシアジェネリック一覧を並べましたが、なんだか全て商品名が似ていますよね?国内のジェネリック医薬品の商品名のつけ方は「有効成分名+剤型+含有量+会社名」といった形式で統一されています。上記したプロペシアジェネリックの一つを例にとれば「フィナステリド錠1mg(ファイザー)」といった形になります。
ジェネリックの名前を統一することは、厚生労働省からの通知によって平成17年以降、義務化されています。ジェネリックごとに商品名が違うと、混乱するおそれがあるとされた為です。国産のプロペシアジェネリックは、全て「フィナステリド錠」という名前がつくことになります。
ただし、これは国産のジェネリックに限ります。海外製のプロペシアジェネリックは、全て商品名が異なります。
国産ジェネリックは通販で購入できない
通販で購入できるのは、海外製のプロペシアジェネリックだけです。
国産のプロペシアジェネリックは、通販で購入することができません。日本でフィナステリドを処方してもらうには、医師の診察を受ける必要があります。フィナステリドが「医療用医薬品」という市販できない分類に指定されている薬であるためです。
昨今ではAmazonなどの通販サイトでも医薬品を購入することができますが、医療用医薬品は取り扱われていません。
海外製のジェネリックの通販は、薬を個人輸入する形になりますので、医師を介することなく直接購入することができます。
プロペシアジェネリックを使う上での注意点
プロペシアジェネリックは確かな薬効を持つ医薬品ですので、使い方を誤ると思わぬトラブルに発展するおそれもあります。基本的にはプロペシアと同じことになりますが、プロペシアジェネリックを使用する上での注意事項を紹介します。
飲み始めた時期に見られる「初期脱毛」とは
初期脱毛とは、プロペシアなどのAGA治療薬を使った治療の初期に見られる脱毛現象です。先発薬と同様、フィナステリドを配合しているプロペシアジェネリックでも起こります。
薄毛を防ぐ目的で飲んでいるのに、逆に抜け毛が増えたら不安になるとは思いますが、初期脱毛を恐れる必要はありません。初期脱毛は、新しい丈夫な髪の毛に生え変わる過程で、古い髪が抜けているに過ぎません。
初期脱毛は、副作用というより、むしろフィナステリドが効果を発揮している証拠でもあります。誰しもに起きるわけではありませんが、心配し過ぎないことが大切です。
女性および未成年は使用できない
フィナステリドは、女性および未成年の使用が禁じられています。赤ちゃんへの影響からか、妊婦の方や授乳中の女性では特に禁忌とされています。薬剤に直接触れることすら避けるべきとすらされています。
女性や子供が使用できない理由には、フィナステリドが男性ホルモンに作用する薬であることが関係しています。AGAの原因は、悪玉男性ホルモンであるDHT(ジヒドロテストステロン)の分泌過多です。フィナステリドの作用機序は、DHTの生成に必要な5α-還元酵素の阻害です。結果的に男性ホルモンに影響を及ぼすことになりますので、男児の生殖器の発達を妨げるおそれがあります。
青年に対する影響は少ないと考えられますが、20歳以下の未成年に使用した場合の安全性の検証が不十分な為、プロペシアを使うことができません。
プロペシアジェネリックを買うなら通販?病院?
国産と海外製を問わないのであれば、プロペシアジェネリックを購入する方法として、以下の2つが挙げられます。
- 病院で処方してもらう
- 医薬品専門の通販サイトで購入する
通販を利用する場合には、海外の薬を個人輸入する形になりますので、購入できるのは海外製のジェネリックのみになります。
実際にプロペシアジェネリックを購入する場合、病院処方と通販どちらが良いのでしょうか?それぞれのメリットとデメリットを比較してみました。
病院処方のメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
・医師のアドバイスを受けながら治療できる ・薬の効果や副作用の説明をしてもらえる |
・薬代が割高である ・診察料や再診料などがかかる ・通院の手間と時間がかかる ・他人の目が気になる |
病院処方の一番のメリットは、医師に相談しながら治療を進められる点です。特に薄毛治療が初めてであれば、不安や疑問に思うことも多いはずです。安心感を優先するのであれば、病院でプロペシアジェネリックを処方してもらうのが一番でしょう。
とはいえ、薄毛のことを医師に相談すること自体に抵抗がある人では、逆に負担になってしまうこともあるかもしれませんね。
要注意なのは、クリニックの中にはジェネリックの処方をしてない所もあるということです。事前にホームページを見るか、電話するなどして確認するのが良いでしょう。
クリニックのデメリットとしては、薬代以外の費用がかかることが多い点が挙げられます。診察料や初診料、再診料、処方料、検査料など、クリニックによってかかる費用はまちまちです。AGA治療は自費診療になりますので、治療にかかる料金はクリニックごと大きく異なります。
もう一つのデメリットとして、通院の手間が挙げられます。一度に処方してもらえる薬の数には上限がありますので、定期的な通院が必要になります。通院が面倒になり、途中で挫折してしまうと、それまでにかけた苦労が水の泡となってしまいます。
プロペシアジェネリックの購入方法に迷っている方へ
ここまで国産のジェネリックと海外製のジェネリックの違いなどを紹介してきました。それぞれに一長一短がありますので、迷ってしまう方もいるかと思います。どちらが合うかは人それぞれではありますが、以下の基準で決めてみてはいかがでしょうか?
- 初めてプロペシアを使う人→国産ジェネリック
- プロペシアに慣れてる人→海外製ジェネリック
これまでプロペシアを使った経験が無く、初めてのAGA治療という方には、国産ジェネリックをおすすめします。プロペシアは決して副作用の出やすい薬ではありませんが、中には体質的に合わないという人もいるはずです。初めてから海外製ジェネリックを買ってしまうと、もし身体に合わなかった場合に治療を中止せざるを得ません。
国産ジェネリックでは、購入前に医師の診察や検査を受けます。何か体に異常で出た場合には、すぐに医師に相談できる利点があります。
逆にプロペシアを使った治療に慣れている人には、海外製のジェネリックがおすすめです。薬代をぐっと抑えられますので、毎日の治療にかかる費用を節約できます。
通販で買えるプロペシアジェネリックの価格比較
海外製のプロペシアジェネリックには、様々な種類があります。中でも人気やコスパに優れたプロペシアジェネリックとして、以下が挙げられます。
- フィンペシア
- フィナロ
- フィナックス
いずれも有効成分としてフィナステリドを配合しており、同等の効果が期待できます。異なる点は、価格と錠剤の入数、製造会社だけです。
商品名 | フィンペシア | フィナックス | フィナロ |
---|---|---|---|
製造会社 | シプラ社 | ドクターレッディース社 | インタス社 |
値段 | 100錠:3,980円 | 30錠:1,980円 | 100錠:3,980円 |
1錠あたり | 40円 | 66円 | 40円 |
※当サイトで記載している価格は相場に基づいた参考価格であり、変動する可能性もあります。購入にあたっては、各製品を取り扱っている通販サイトで価格をご確認ください。
いずれも非常に安価であり、プロペシアや国産ジェネリックと比べて1/5程度の金額となります。AGA治療は基本的には永続的に続けていくことになりますので、極力薬代を抑えることが大切になってきます。
仮に1年間の治療を行った場合、プロペシアでは年間で10万円ほどの費用がかかります。これを海外製のジェネリックに置き換えた場合、年間費用は1万5千円程度に抑えられます。
より長く続けやすい薬を選んで治療を行っていくことが大切です。